バイクにも自動車と同様に車両保険があります。バイク屋さんで話を伺うと、車両保険に入っている人はほとんどいないそうです。その理由について調べてみました。
車両保険とは
車両保険とはどのようなものですか?
保険をかけているバイクの修理費などを保障する保険です
例えば、どんなときに保険金がもらえるんですか?
事故によってバイクが壊れたとき、いたずらされて傷がついたり壊れたりしたとき、洪水でバイクが水没してしまったとき、などに保険金がもらえます。事故については、カーブで曲がり切れなくて転倒してしまった場合のように相手がいない事故でもOKです。
それは便利ですね!
そうですね。でも注意してほしいことがあるんです。それは、、、
自動車保険との違い
バイクが盗難にあった場合には保険金がもらえないんです(※)。
そうなんですか!! たしか自動車保険の場合は盗難にあった場合も保険金がもらえますよね。
そのとおりです。バイクの場合、盗難事故が多いため盗難までカバーしてしまうと保険料が非常に高くなってしまうので、ほとんどの保険会社で扱わないのです。
※盗難をカバーする車両保険もありますが保険料は高くなります。
車両保険の加入率は?
ここで、どのくらいの人が車両保険に加入しているかをみてみましょう。
2017年度版の「自動車保険の概況」によると、自家用車の任意保険契約件数30,654,380件のうち車両保険の加入件数は20,610,491件です。加入率は約67%です。
一方、 二輪車の任意保険加入件数1,616,427件のうち車両保険の加入件数は43,993件で、加入率はなんと2.7%です。
このように、二輪車への車両保険は普及していないことがわかります。ちなみに、大手損保会社のバイク保険の中には、そもそも車両保険の設定が無い商品も結構あります。
盗難保険への加入
盗難をカバーする保険はないのですか?
あります。ただし自動車保険とは別に入る形になります。また保険料もそれなりにしますので、バイクの価値、地域性、保管する場所など総合的に判断して加入を決めた方がよいと思います。
バイクの価値や地域性って具体的にはどんなことですか?
高級バイクやヴィンテージバイクなど、価値の高いバイクであれば盗難保険の加入を検討してもよいかもしれません。ただし、 ヴィンテージバイクの場合、年式が古いということで価値がゼロと判断される可能性がありますので加入時に確認しておく必要があります。
地域性とは、盗難や犯罪が多い地域かどうかということです。盗難の発生が少ない地域で、かつ保管場所がしっかりとしている場合、盗難の確率は非常に小さくなり保険の必要性は高くありません。一方、盗難の発生が多い地域では検討の余地があるかもしれません。
なるほどね。自分が持っているバイクの価値を知り、住んでいる地域の事情を考えることが大事なんですね。また、保険に加入するよりも先に盗難に遭わない工夫をする方が大事かもしれませんね。
そうですね。保険料を支払うよりも盗難防止にかかる費用の方が安いかもしれません。保険の専門家だけでなく、バイクショップや先輩ライダーなどにも相談して、車両保険や盗難保険の加入について合理的に判断していただければと思います。
結論
一般のバイク保険に付帯する車両保険は盗難に対する保障が無い。
バイクの車両保険の加入率は極めて低い。
盗難をカバーするには、盗難専用の保険に入る必要がある。ただし、バイクの価値や地域性など総合的に判断して加入を決めることが重要
コメント